決め手は本物のものづくり

デニム抜きに男のスタイルは語れない。
だから、世の中でどんなにイージーなデニムが流行ろうとも、
満足できないものならいらない。
その点、余計な色眼鏡を外して見れば、
エドウィンのものづくりは本物だ。
生地を見た瞬間に感じた「これならいける」という
確信がコラボレーションの始まりだった。

どう見ても普通のデニム

junhashimotoがストレッチデニムに求めるもの。
それはまず、デニムを愛する感度の高い人々が納得する
"普通の"デニムに見えること。
絶対条件は、ざらりとした骨太な色落ちと
脚を美しく見せるシャープなシルエット。
その上でリラックスタイムにも
脱ぎたくないほどラクならば、いうことはない。

楽ちんをキメる

圧倒的な技術力を誇るエドウィン渾身の新素材に全幅の信頼を寄せる一方、
パターンにはjunhashimoto自慢のスリムストレートを採用。
タイトななかにも絶妙のユルさを備えたヒップ回りに、その真骨頂たる高感度が滲む。

どうせやるなら最高のものしか作りたくない

junhashimoto デザイナー 橋本淳

ストレッチデニムを手がけるにあたって、
なぜエドウィンとのコラボレーションを選んだのですか?

橋本 実は今回のコラボレーションの前に一度、気に入った生地をみつけたので、それでストレッチデニムを作ったんです。当時、僕の目からはどう見てもスウェットにしか見えない多くのジャージーデニムのなかにあって、その生地は布帛で加工もできた。結局それはすごく売れたんですが、次に新しいのを作ろうと思った時には、世の中に同じような製品が溢れ始めていたんです。そこで、どうせやるなら最高のものを作ってやろうと思いました。そのとき思い出したのが、10代の頃ジーパン屋の友人から聞いた「なんだかんだいってエドウィンにはかなわない」という言葉。次の瞬間には受話器を握っていましたね。

熱意を共感できることが絶対条件

エドウィン企画生産

エドウィンとしては、橋本さんからのお話しをどう捉えたのですか?

青野 ちょうどその頃、私たちは2010年から展開しているジャージーデニム「ジャージーズ」の次なる展開を睨んで、日本屈指のデニム工場と共同で新素材を開発している最中でした。実はそれが、今回コラボデニムで使っている生地の原型です。橋本さんからお話しをいただいたとき、私たちとしては従来アプローチできないお店やお客様に製品をお届けできるチャンスだと思いました。ですが同時に、開発の現実を理解し、ものづくりの熱意に共感してくれるお相手でなければ、この生地を共有することはできないとも考えました。そして、橋本さんのお話しを聞くにつれ「この人となら」と思ったんです。

橋本 エドウィンって俗に言うファッションピープルから見ると、大衆的でちょっとダサいイメージのブランドだと思いますが、生地の良さ、縫製の確かさ、そしてプライスのバランスを考えると、とても同じことはできない。昔僕の友人が言っていた「エドウィンにはかなわない」というのもそういう意味です。今回の件で、エドウィンの方とお話しし、実際この目で展示会を見て、友人の言葉に偽りはないと感じました。開発最終段階の新素材は、まさに探し求めていたもので「これなら最高のストレッチデニムができる」と確信しました。従来のジャージーズ同様すごく伸びるのに、ちゃんと“織物”のデニム地。しかも単に織物というだけでなく、加工映えしそうないい感じの風合いでした。この生地で、エドウィン特有の“衒い”のない、ごく普通のキレイな5ポケットジーンズがあったら、自分なら買うなと思いましたね(笑)


その生地は具体的にはどういうものなんですか?

青野 生地が伸びるようにするためには、おおまかに言うと編み物にするか、伸びる糸を使って織るかのふたつの方法があります。前者がいわゆるジャージーデニム、後者がストレッチデニムです。そしてジャージーデニムは編み物ゆえに、こすったり破いたりする加工はできません。それでも支持されているのは、圧倒的に肌触りがいいから。一方ストレッチデニムは、加工ができる代わりに肌触りがちょっとケミカルです。織物って裏側に現れる横糸の性質が肌に伝わるんですよ。そこで新しい素材では、横糸を2層構造にして、肌に触れる部分にパウダースノーというもの凄く肌触りのいい糸を使ったんです。目指したのは、動きやすいだけじゃなく、穿いたら脱げなくなる肌触りのデニムです。


橋本 実際その体感は衝撃的ですよ。僕自身、最初に脚を通したとき、思わず「うわっ!」って声が出ましたから(笑)

さらにコラボレートデニムの見どころを教えてください。

橋本 世の中で普通コラボというと、別注相手の付加価値をプラスしていくじゃないですか。でも、このコラボは全く逆。僕らがどんどん引き算をしていきました。穿き心地はめちゃめちゃラクで気持ちいいんだけど、見た目はお洒落な人が普通に穿けるものがいい。だから、ディテールはどこまでもベーシックに、シルエットは細くシャープに、を目指しました。逆にラベルやバックポケットのwステッチといったアイコンは、変なダブルネームにするよりもエドウィンのオリジナルにこだわりました。ものづくりへのリスペクトを表すと同時、インパクトもむしろ強いと思ったからです。だって、いわゆるファッションピープルがエドウィンを穿いてたら、絶対「ソレ何?」ってなりますもん。しかも、それがこれ見よがしなものでなかったら、なおさら興味が湧くはず。そういうふうに伝わっていく情報ってすごく強いと思うんです。


青野 エドウィンとしては、ここまで削ぎ落として、削ぎ落として、というコラボは初めてです(笑)。加工感もレギュラー品の方がよっぽど派手。でもそれは、わかりやすく違いを見せる必要があるエドウィンのメインマーケットを考えると、仕方がないことなんですよ。だからこそ今回のコラボには、自分たちの価値を今まで届かなかった方々に伝えられるという大きな意義があるんです。


橋本 製品の開発段階から話を進め、両者の求めるものがピッタリ噛み合ったという意味で、これは本当のコラボレーションだと思っています。すでにある製品に名前だけを添えるような意味のないコラボなら、やる必要はありませんから。

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